2007年6月16日土曜日

諸行無常を学ぶ

いきなりお料理から。
貴船に続き、「突撃!となりの昼ごはん」第2弾。
嵯峨にある創作会席料理のお店です。
¥3,000(税サ別)

・鱧のゼリー寄せ梅肉ソース フォアグラのステーキを添えて、しょうが風味のパン

・創作お造り「京の梅雨」
お酒を飲まなかったのでじゃこ山椒御飯(おかわり自由)とお漬物も一緒に出していただきました。

・ブロッコリの冷製スープ和風出汁のカプチーノ風(キャビアと金箔も) 

・活け初夏鱸の網焼き烏賊墨ソース(&からすみパウダー)

茉莉香茶の氷菓子(あっさりすっきり夏にぴったり)

和牛ロース肉のステーキ山葵を添えて

デザートとコーヒー(ココナッツとパッションミルフィユ仕立てと焼プリン)
とっても満足ランチでした。ごちそうさまでした。

ゆっくり昼食をとった後は、妙心寺へ。

妙心寺の塔中のひとつ、東林院へやってまいりました。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす…」と平家物語にうたわれた沙羅双樹の花を見に来ました。
この東林院は宿坊なので普段は一般公開をしていませんが、
6/12~6/30までは「沙羅の花を愛でる会」として公開中です。


庭にはキレイな花がいっぱい。

お抹茶をいただきます。和菓子は沙羅の花をイメージしたものです。

昔見たときと様子が違います。(パンフレットとも)
右側の木が樹齢300年を超える沙羅双樹だったのですが、3年前に枯れてしまったのだそうです。
井戸の水位が下がったことや、日当たりが変わったことが原因のようです。
環境破壊の影響もあるでしょうか…。
左側の木が2代目。これで60年ほどだそうです。

そして、古木のすぐ近くに3代目の新しい芽が出てきていました。
<沙羅双樹>
お釈迦様が入定された時、いっせいに花開き、その死を悲しんだといわれ、仏教とゆかりの深い名木です。インドと日本の沙羅双樹は種類が違いますが、(日本ではナツツバキのこと)「平家物語」 にうたわれた沙羅双樹は日本の木がイメージされたもののようです。朝に咲き、夕には散りゆく一日花の姿が人の世の常ならぬことをよく象徴しています。

枯れ枝で数珠と観音様、焼却したときの灰を釉薬にして茶碗を作っています。
すべての形あるものをいつくしむ心を大切にはぐくみたいという感謝の証とのこと。お寺の和尚さんのお話はとても楽しく、そして考えさせられます。
お寺でドスンとすわって自分を見つめ、一寸(ちょっと)プラスに考えるとよいそうです(笑)
(漢字遊びです)


「諸行無常」
世の中の一切のものは常に変化し生滅して、永久不変なものはないということ。
(大辞泉より)
裏手に沙羅の花がいっぱい咲いていました。 
 


京都弥生会館から妙心寺山内・東林院へは
JR嵯峨野線「二条駅」から「花園駅」下車、徒歩約5分
東林院「沙羅の花を愛でる会」
期間/平成19年6月12日~30日まで 9:00~16:00
会費/1,580円(お抹茶つき)
10月には「梵燈のあかりに親しむ会」夜間特別拝観もあります。

2007年6月14日木曜日

雨の京都の過ごし方

平年より8日遅れの梅雨入り、京都は朝から一日雨模様です。


嵯峨の大覚寺(旧嵯峨御所)へ。
入ってすぐにお菓子などのお土産を販売しています。
幸せを招く朱竹印(ちょっと珍しい竹でできたハンコ)


鎖樋を伝って勢いよく雨水が・・・よく降ります。



宸殿(重要文化財)
江戸時代の初め、後水尾天皇より皇后東福寺院和子が使用していた女御御所の宸殿を賜ったものです。
入口の格子戸は蔀(しとみ)といい、その留金部分には蝉の装飾があります。(種類が違うのですよ)
襖絵は、狩野山楽によって描かれた牡丹・紅白梅・松・鶴等があり、桃山美術の代表的な作品です。

お庭(雨が降ると緑が濃く感じますね)


大覚寺へ来た目的は写経。(受付は9:00~15:30まで)

写経の筆ペンと台紙。1,000円(所要時間約45分)
短いものは300円。(筆ペンは書き終わったら返却)


塗香(とこう)を掌にすり込んで、写経を開始。
日頃の煩雑さを忘れて心穏やかに筆を進めていると、雨音だけが聞こえる静寂な時間が過ぎていきます。
・・・しかし、ここは京都の観光名所。
たまにどやどやと人が入ってきては、ここは~と大声で話したり、お賽銭箱にお金を投げ込んだりするたびに、字が乱れまくり。修行が足りませんね。
正座をして約1時間。お焼香の煙にかざして3回右回し、お参りをして写経終了。
 

雨の日には、こんなゆっくりとした時間をすごせる京都観光はいかがですか?


大沢池では、鯉が口をあけてお待ちしています。
 
 

大覚寺拝観時間:午前9時から午後4時30分まで
拝観料500円です。
京都弥生会館から大覚寺へは、
JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩約15分。
駐車場は500円

2007年6月9日土曜日

貴船の川床

京都駅から奈良線でひと駅、東福寺駅へ。
そこから京阪電車に乗り継いで出町柳に到着、
さらに乗り換え 叡山電車「出町柳」駅から貴船へ出発です。
この日は、昼間に雷鳴とともにバケツをひっくり返したような大雨。
かなり心配しながら京都駅に向かったのですが、
日頃の行いがよいのでしょう、晴れました♪(・・・天気予報どおりでしたけど)

※叡山電車はワンマン運転です。運賃箱があります。
乗車券がないときは整理券をとって乗車。スルッとKANSAIがあれば便利。



貴船駅に到着です。


路線バスや送迎も楽ちんですが、森林浴をしながらの散歩もおすすめです。


沢蟹も散歩中。意外と早い・・・。
※道路が狭く車の通行量が多いので注意してくださいカニの散歩もあぶない~。


<蛍岩> 案内より
「もの思へば 沢の蛍も 我が身より あくがれ出づる 魂かとぞ見る」
夫の愛を失った切ない心情をこの歌に詠みました。心変わりした夫を取り戻すために貴船神社へ通い続け復縁することができたことから、貴船神社は縁結びの神様としても有名。
「木船川 山もと影の夕ぐれに 玉ちる波は 蛍なりけり」


平安時代の女流歌人・和泉式部が貴船に参拝し、蛍の歌を詠みました。
それから1000年後の現在もこの付近一帯で蛍の乱舞が見られます。



川床(かわどこ)が見えてきました。
 
お昼は川床で!!と思っていたのですが、
さすがに大雨の後なので今回は室内。残念!



料理旅館にて お昼のコース8,000円(税サ込)

前菜:胡麻豆腐、             お造り  
 

お吸い物:帆立真丈、          素麺


お凌ぎ:鰻飯蒸し、の次は・・・
 
焼物:鮎の塩焼き だったのですが!!!!

・・・写真をとる前に、つい食べてしまいました。
というわけで骨のみ。すみません~!
骨だけをするする~と抜き取る方法ご存知ですか??
これが気持ちいいほどきれいにとれるんです♪


油物:あまごの踊り揚げ 
いきなり揚げられてしまったアマゴは・・・
びっくりしたんでしょうね。あごが外れそう。


ご飯、お漬物、水物 で終了~。(6月10日までお昼のみのメニューでした)
ご馳走様でした。



おなかも満たされたところで、貴船神社参拝です。
身を清め、願いをこめてお祈りしたならば、

おみくじをひきましょう。水占おみくじ(200円)


水占斉庭の霊水にそっと浮かべると、運勢が浮き出てきます。
結果「吉」

良い事だけ叶いますようにと、おみくじを結びます。

<相生の杉>御神木
同じ根から生えた2本の杉。樹齢1000年。相生は「相老」に通じ、「夫婦共に長生き」の意味です。
 
そして、貴船神社奥宮へ。

貴船神社が当初創建された場所。
・反正天皇の時代(5世紀始め頃)に玉依姫が黄船に乗って浪速から淀川、鴨川、貴船川をさかのぼって当地に上陸したが、そこに祠を営んで水神を祀ったのが貴船神社の起こりである とのこと。地名と社名もこの「黄船」からという説も。
・本殿下には龍穴があり、昔、本殿修理の時に大工が誤ってノミを落としたところ、にわかに嵐が起こり、ノミを空中に吹き上げたとさ。
そんなこんなの伝説が残っています。

船伝説にまつわる船形石。(本殿横) 
これを積み囲んだ小石を持ち帰ると航海安全につながるとされる。

最後に貴船神社中宮 結社(ゆいのやしろ)へ。

古くより縁結びの神、恋を祈る神としての信仰が篤く、和泉式部が切ない心情を歌に託して祈願したという話は有名です。昔はススキ等の長い草を結んでいましたが、今は「結び文」を神前に結び付けて祈願する慣わしがあります。男女間の縁だけでなく、人と人、会社と会社、就職・進学など、あらゆる縁を結んでくださる神様です。(結び文は本宮にて購入しておきましょう)

途中、鞍馬寺の西門があります。
そのうち、牛若丸が天狗と修行をしたといわれる「木の根道」を通って鞍馬寺に抜けてみたいと思っているのです。そして温泉に入りたいのです!!


縁結びのほかにも丑の刻参りなど、伝説がいっぱいの貴船神社。
何度も足を運びたくなる場所です。※電車の利用が絶対おすすめです。
ユキノシタに見送られつつ、帰途。
 
 
貴船口より叡山電車で「出町柳」乗換え、京阪電車で「京阪三条」へ。
「京阪三条」乗り換え、地下鉄東西線で「二条駅」下車、1番出口すぐです!